論文が実際に見ているもの
2024年の系統的レビューとメタ分析は、子どもと若年成人が課題に取り組んでいるあいだのホワイトノイズとピンクノイズを調べました。ADHDの診断がある人や注意の症状が強い人では平均して小さな改善が、そうでない人では平均して小さな悪化が報告されています。エビデンスの質は限定的で、それはレビューの著者自身が書いていることです。
ここから2つ言えます。試されたのはブラウンノイズではないので、この結果は借り物だということ。そして音への反応は診断ではないということです。ブラウンノイズが心地よくてもADHDの根拠にはならず、苦手でもその逆にはなりません。
音量の問題として扱うと外す
効きが落ちてきた気がすると音量を上げる。マスキングが増えれば効果も増すはず、という発想です。ただ、助かったと語られるのはたいてい変化のなさのほうで、何も起きない背景だからこそ注意のすべり先が減ります。
変化のなさは音量と関係ありません。50%のまま50分動かさないほうが、上げ下げを繰り返す大きな音より働きます。そもそもその上げ下げ自体が新しい作業です。一度決めたらフェーダーには触らないでください。
タイマーを短くしてある理由
90分でも一晩でもなく50分です。音が止まることが、ブロックの終わりを外から知らせる合図になります。島型に机が並んだ大部屋で、隣の電話や打ち合わせに何度も引き戻される日ほど、この合図の役に立ち方がはっきりします。
50分が長すぎるなら30分のチップへ。最後までやりきったブロックのほうが、途中で投げたブロックより価値があります。
ジェネレーターが出している音
2026年9月4日、ブラウザが動かしているのと同じサンプル単位のアルゴリズムで30秒・48kHzでレンダリングし、EBU R128のラウドネスメーターと8192点FFTの平均スペクトルで測定しました。
| 音 | 初期音量 | ループ長 | ラウドネス | RMS | 重心周波数 | 低域 / 中域 / 高域 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ブラウンノイズ | 50% | 生成音のためループなし | -15.5 LUFS | -13.9 dBFS | 537 Hz | 65.9% / 31.7% / 2.3% |
- このプリセットにできないこと: このページで測れているのは信号であって、注意そのものではありません。ブラウンノイズが低く安定していることは数字で言えますが、それが自分に効くかどうかは、音ありのブロックと音なしのブロックを比べるほかに確かめようがありません。
ブラウンノイズを作業1ブロック分だけ流す
- ブラウザでこのページを開きます。
- プリセットは適用済みです。ブラウンノイズ50%、タイマー50分。
- 再生を押したら、タイマーが終わるまでフェーダーには触りません。
- 同じ日に音なしのブロックも1回やって、比べてください。
よくある質問
ブラウンノイズはADHDに効きますか?
ブラウンノイズそのものについての良質なエビデンスはありません。2024年のメタ分析が調べたのはホワイトノイズとピンクノイズで、ADHDの診断がある若い人や注意の症状が強い人では平均して小さな課題成績の改善、そうでない人では平均して小さな悪化が報告されています。治療ではなく、診断や医療の代わりにもなりません。
ADHDでない人が使う意味はありますか?
同じ2024年のメタ分析では、注意の症状がない人ではむしろ平均して小さな悪化が出ています。部屋の物音を覆いたいという目的なら話は別ですが、集中力そのものが上がることを期待できる根拠は今のところありません。1ブロックずつ自分で比べるのがいちばん確かです。
論文はどこで読めますか?
このページの最後にある解説記事に、2024年の系統的レビューとメタ分析を含む出典をまとめてあります。読むときは、対象がホワイトノイズとピンクノイズであってブラウンノイズではない点を確かめてください。
音楽と何が違うのですか?
歌詞もメロディも展開もありません。役に立つと語られるのはその変化のなさで、音そのものの良し悪しではありません。
どのくらいの音量にすればいいですか?
部屋の物音が平らになる程度で、それ以上は上げないこと。このプリセットは50%から始まります。集中が切れたときに音量を上げると、たいていその音が新しい邪魔になります。
薬や治療の代わりになりますか?
なりません。ブラウザで鳴っている背景音です。診断や治療については医療者に相談してください。