NSDRとは?10分のやり方と瞑想・ヨガニドラとの違い

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結論から言うと: NSDRは「Non-Sleep Deep Rest(眠らない深い休息)」の略で、横になって目を閉じ、体へ注意を向けていくガイド音声に10〜30分ついて行く休息のことです。起きたまま行うのが前提で、ポッドキャストのAndrew Hubermanが、ヨガニドラやボディスキャンをまとめて呼ぶ言葉として広めました。眠れなかった夜や寝る前に使う人が多く、落ち着いた30分になったという感想が中心です。睡眠の代わりにはなりません。当サイトに音声ガイドはないので、声の音声はご自身で用意してください。その下に静かな背景音がほしいときは、穏やかな雨をブラウザで、無料・登録なしで再生できます。

NSDRとは

NSDRは「Non-Sleep Deep Rest」、日本語にすると「眠らない深い休息」です。名前がそのまま中身を表していて、深く休みますが、眠りはしません。HubermanのNSDRのページでは、ヨガニドラの音声と、体の感覚をたどるガイド音声が、この一つの名前のもとにまとめられています。

この呼び方が広いことは、音声を選ぶ前に知っておくと役に立ちます。決まった手順も、決まった長さも、公式の台本もありません。淡々と体をたどるだけの音声もあれば、音楽と数え上げと、はじめに意図を決める時間が入っているものもあります。ヨガニドラについて集められた研究が、NSDRという文字を借りただけの音声にそのまま当てはまるわけでもありません。

NSDRのやり方(10分)

必要なのは10分と、横になれる場所だけです。

1. 眠ってしまっても困らない場所を選ぶ

布団、ソファ、床のマット。基準は、うとうとしても困らないことです。運転中は論外ですし、火にかけた鍋がある台所や、小さな子どもから目を離せない時間も向きません。仰向けがつらい、息がしにくいという場合は、体を起こして支えるか、横向きで行ってください。

2. 長さを決めて、スマートフォンを手の届かない場所に置く

はじめは10分で十分です。音声を再生したら、胸の上には置かず、棚や枕元に画面を下にして置きます。同じ部屋に誰かいるなら、少しのあいだ席を外すと伝えておいてください。4分目に引き戻してくる通知は、先に切っておきます。

3. 横になって顔と肩の力を抜く

つらくなければ目を閉じます。歯を食いしばるのをやめ、肩を敷いているものに預け、手を開きます。呼吸は普段どおりでかまいません。長くゆっくり吸う必要はなく、無理に整えようとすると、かえって力が入ります。呼吸そのものを扱いたい日は、呼吸法には別の手順があります。

4. 声に従って体へ注意を移していく

ガイド音声は、足、脚、腰、おなか、手、腕、首、顔と、順番に注意を運びます。それぞれの場所で、かかとの重さや手のひらの温かさなど、いま感じられるものに気づくだけです。特別な感覚は必要ありません。気がつくと明日の打ち合わせのことを考えていた、というときは、声がいまいる場所へ戻ります。それが練習そのものであって、気がそれたのは失敗ではありません。

5. 終わったらゆっくり戻る

終わりの合図が鳴っても、部屋が戻ってくるまで動かずにいます。指先とつま先を動かし、横向きになり、体を起こして、集中が要ることを始める前に1分置いてください。寝る前に行った場合は、この手順は飛ばして、そのまま横になっていてかまいません。

瞑想・ヨガニドラ・昼寝との違い

新しい名前がついた瞑想ではないか、体裁を整えただけの昼寝ではないか、とよく聞かれます。どちらとも重なる部分はあり、違いが効いてくるのは、何を期待するかという点です。

方法やること他と分かれるところ
NSDR横になって起きたまま、声に従って体をたどる一つの決まった方法の名前ではなく、総称
ヨガニドラ同じ種類のガイド付きの休息を、ヨガの伝統に沿った決まった順序で行う歴史が古く、研究があるのはこちら
瞑想座るか横になり、呼吸や音や思考に注意を向ける訓練をする目的は注意の訓練で、休息はその副産物
昼寝実際に眠る本物の睡眠で、起きたあとのぼんやりも本物

昼寝と休息は取り換えがききません。睡眠が足りていなくて、30分安心して横になれるなら、素直に眠ってください。

効果はどこまで分かっているのか

自信のある名前に比べて、分かっていることは多くありません。

NSDRという名前での研究はほとんどありません。ポッドキャスト発の呼び名であって臨床の手順ではないので、研究ではこの言葉を使わないのが普通です。代わりに引用されるのは、元になった古い実践のほうの研究です。

ヨガニドラには、規模は小さいものの実際の研究があります。2023年のレビューはそれらをまとめ、睡眠を含むいくつかの結果が調べられていたものの、使われた音声も方法もばらばらで、一つの答えにはならないと整理しています(Pandi-Perumalほか、2023年)。睡眠そのものを対象にした研究も始まっていて、眠りの悪さと不眠症に対するヨガニドラの試験を2025年3月まで調べた系統的レビューがあります(PubMedの記録)。研究として真剣に扱われ始めた段階であって、今夜の判断の支えになる結果ではありません。

正直に言える範囲は小さく、それでも役には立ちます。落ち着かない頭に、たどる順序と、はっきりした終わりを用意できること。お金はかからないこと。1週間続ければ、自分に合うかどうかは分かること。10分の音声でホルモンが動く、ドーパミンが出る、落ちた能力が戻るといった話は、誰も示していない範囲まで踏み込んでいます。

いつやるか:寝る前と、平日の午後

寝る前がいちばん使いやすい時間です。うとうとしても都合が悪くならないからです。先に布団に入り、明かりを消してから音声を始めてください。眠気が来てから準備を始めると、結局また明るい画面に戻ることになります。

実用的な注意が二つあります。一つは、すでに聞いたことのある音声を選ぶこと。真夜中に一覧を上から眺める時間がなくなります。もう一つは、初めての音声は最後の1分だけ先に聞いておくこと。音楽が盛り上がって終わるものや、広告が入るものが少なくなく、そこで一気に引き戻されます。

夜中の3時に目が覚めて眠れないときも、同じ音声が、時計を見て残り時間を数える以外のことをくれます。画面は暗いままにして、途中で4回も入れ直さないでください。

平日の午後に使うなら、長さだけ気をつけてください。長い音声ほど眠ってしまいやすく、布団の中なら困りませんが、休憩時間には都合が悪くなります。終わってから、注意が戻るまでの1分も見ておきます。

途中で寝てしまってもいいのか

夜の布団の中なら、困らない結果です。寝つけずにいた人が眠ったのですから、それで目的は足ります。厳密には、その時点で「眠らない休息」ではなくなっただけの話です。

午後の休憩中だと話は変わります。目覚めたあとしばらくぼんやりする時間があり、長い音声ほどそうなりやすいので、日中は短めを選んでください。昼寝が夜の睡眠を削っているようなら、時間帯は自己判断せず、医師に相談してください。

座ったままでもできますか

できます。手順そのもの、つまり順番に体へ注意を移していく部分は、姿勢が変わっても同じです。仰向けがつらいときや息がしにくいときに、体を起こして支えるか横向きにする、という考え方の延長だと思ってください。

椅子で行う場合も、条件は一つだけです。うとうとしても困らない場所かどうか。会議の前の5分や、運転の直前には向きません。

日本語の音声はありますか

当サイトに音声ガイドはありません。ガイドの声はご自身で用意していただくことになります。NSDRという名前の音声には公式の台本がないので、日本語のものもふくめて、中身は作り手によってかなり違います。

選ぶときに効いてくるのは、言語よりも声と終わり方です。声が耳障りに感じる音声は、内容にかかわらず自分に合っていないので、別のものに替えてください。寝る前に使うものは、最後が大きな音楽や広告で終わらないか、先に確かめておくと安心です。

背景に流す音の使い方

声が手順を教え、一定の背景音が、その声の置き場所を静かにします。この二つの役割は分けて考えてください。一つの音声で全部をまかなおうとすると、たいてい、注意を引き回す音楽が残ります。

声よりはっきり小さい音量で、平坦で退屈な音を下に敷きます。冷蔵庫が動き出す音や、廊下のドアが目立たなくなる程度で十分です。ここに合うのは穏やかな雨です。ほとんどが柔らかい一定の雨音で、人の声あたりから上の高さの音を和らげます。交通や給湯器のような低いうなりは雨をそのまま通り抜けるので、そちらを覆うのはブラウンノイズです。実際に使う音量で、二つを続けて聴き比べてみてください。

声が終わったあと、そのまま眠りに入りたい夜は、音を止めずに残します。プレーヤーには15分のタイマーがあり、短いセッションにちょうど合います。自分で止めたいときはオフも選べます。スマートフォンのスピーカーは枕から離してください。音量を上げれば効くようになる、という種類のものでもありません。

不眠が続いているとき

不眠のある人がガイド付きの休息を使うことはあります。多くは、つらい1時間を少しましに過ごすためで、弛緩法はより広い治療の中に含まれることもあります。それ自体が単独の治療ではありませんし、そう約束してよいものでもありません。

根拠がはっきりしているのは不眠症の認知行動療法(CBT-I)です。NCCIHの睡眠に関する情報は、状況によって弛緩法がすすめられる場合があるとしたうえで、不眠症にはCBT-Iを推奨しています。眠れない夜が何か月も続いている、日中の生活に差し支えているという場合は、音声をもう一つ増やす前に、医師に相談してください。

期待しないほうがよいこと

「深い休息」は、セッション中の感じ方を表す言葉であって、脳が入った段階の名前ではありません。深い睡眠は睡眠検査で測るもので、目を閉じて横になっている状態はそれに当たりません。体が重く感じる必要も、時間の感覚を失う必要も、最後まで完全に起きている必要もありません。

寝不足そのものが、これで埋まるわけではありません。ひどく眠い日は、道路にも危ない作業にも近づかないでください。じっとしていると不安が強くなる、背中が痛くなるという場合は、そこでやめて別のことを試してください。

よくある質問

NSDRとは何の略ですか?

Non-Sleep Deep Rest(眠らない深い休息)の略です。横になったまま起きている状態で行うガイド付きの休息で、10〜30分のものが多く、ヨガニドラやボディスキャンをまとめて呼ぶための言葉です。Andrew Hubermanが自身のポッドキャストで使い、広まりました。

NSDRとヨガニドラは同じですか?

近いですが、同じではありません。ヨガニドラは手順が決まっていて、長い伝統を持つ一つの実践です。NSDRはそれを含めて、ボディスキャンやガイド付きの弛緩法まで広く指す呼び方なので、同じNSDRという名前でも中身がかなり違うことがあります。

1回何分やればいいですか?

適切な長さは分かっていないので、取れる時間で決めてかまいません。10分あれば、ただ横になるのと声について行くのとの違いは分かりますし、音声は10〜30分のものが多いです。長くするほど眠ってしまいやすくなり、布団の中なら問題ありませんが、仕事の休憩中には困ります。

NSDRは睡眠の代わりになりますか?

なりません。いらいらしながら布団にいるよりは静かに過ごせますし、眠れなかった翌日にはそれだけでも助かります。ただし睡眠にしかできない働きがあり、寝不足の影響をNSDRが打ち消すという研究はありません。運転が危ないと感じるほど眠いなら、その眠さは残ったままです。

寝る前にやってもいいですか?

向いている時間帯です。眠くなっても困らないからです。布団に入って明かりを消してから始めてください。暗い部屋で画面を探さずにすむよう、聞いたことのある音声を選び、最後が大きな音楽や広告で終わらないか先に確かめておくと安心です。

途中で寝てしまったらどうなりますか?

昼寝をしたことになります。夜の布団の中なら困らない結果ですが、午後2時だと少し都合が悪いだけです。その時点で「眠らない休息」ではなくなった、というだけの話でもあります。昼寝が夜の睡眠を削っているようなら、自己判断せず医師に時間帯を相談してください。

参考にした研究

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Filip KowalskiはSloの開発者。音、睡眠、集中について執筆しています。